数字が全てではない

営業職が会社を支えていると思っている営業は多い。営業が販売した数値が会社の売上に影響するために、彼らの仕事の成果は数値として分かりやすい。よく分かるからこそ、営業職の間ではより多くの売上をあげようと切磋琢磨し、激しい競争が起きている。

一方、総務や経理といった事務職は、日々行っている仕事が会社の売上を生むわけではなく、数値だけに注目して考えると人件費が発生しているだけのように見えてしまうだろう。
しかし事務職は会社を存続させるためには必要不可欠な職種である。これを営業職に理解してもらうことはなかなか難しい。売上を上げることが営業職だとするなら、上がった利益を計算・分配し、会社・社員全体に滞りなく行き渡るようにするのが事務職の仕事だろう。

営業職の給与計算をしているのは給与担当者であり、給与担当者がいなければ営業が頑張ったとしても給与は支給されない。また取引先獲得後の金銭のやり取りやその他のやり取りも営業職ではない他の部署が受け持ってくれている。営業職以外の部署があるからこそ会社の信頼関係と保つことができる。また日々伝票をつけて決算をおこないステークホルダーに対して業績を公開することができるから信頼関係を壊すことなく、また投資をしてもらえる。

このような事務処理は会社が存続していくうえで必要なことであり、誰かがやらなければならないことである。ただ商品を販売していれば会社が存続していくのではなく、その後のやり取りをきちんとこなしていくことで会社が周囲からの信頼を得て存続していくことができるようになる。

事務職は成果を数値として表すことが難しいが、会社には必要不可欠な存在だといえるだろう。